子どもというのは残酷である。
姪っ子が「マッスル〜!マッスル〜!」とハシャぐのが嬉しくて鍛え続けてきたが、今や完全に飽きられ、力こぶを見せてもハエを追い払うかのように手を振り失笑される始末……。
結果、
37歳の筋肉おじさんが残された……。
それでも私がトレーニングを続けているのは、世の中に〝デキる社会人は筋トレをする〟みたいな謎の風潮があるからだ。
確かに一理ある。健康状態は改善し、努力をすることが億劫にならなくなり、労働する暇があるならダンベルを上げろというように意識も変わる。
いずれは会社を休んで筋トレをするようになるハズだし、現に私は仕事とダンベルを秤にかけ、3月いっぱいでの退職を決意した。様々なしがらみに捕われていた社会人が、筋トレにより身軽な無職に転身できることになったのだ!
つまり、
筋トレは最強の
イリュージョンである。