結婚式の招待状デザイン

知人から結婚式の招待状のデザインを依頼されて制作したのだが、「心と脳を入れ替えてから作り直せ」と全ボツを喰らってしまった(画像参照)。素人相手に仕事をするとこれがあるから嫌になる。具体的な校正指示ならいくらでも甘んじて受け入れるが、「心と脳を入れ替えて」などという意味不明な指示ではこちらも何をどうしていいか分からない。

 

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初校

 

しかし、自分なりに反省もあった。イラストの女性が、依頼主のイモっぽさを忠実に再現し過ぎていたからだ。依頼主が自分のイモっぽさに気づいていないワケがなく、俺はひどく浅はかな事をしてしまったと後悔した。

 

そこで再校正では思い切って依頼主をバージョンアップさせる事にした。イラストではなく、実写で勝負しようと考えたのだ。個人的にはこの判断は間違っていなかったと思う。何故なら、俺好みのオンナになったからだ。

 

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再校

 

だが、依頼主はこのデザインでも首を縦に振らなかった。しかし首を振りはしないものの、全身をぶるぶると震わせ顔面をサルの肛門のように紅潮させるといった反応があった。10年に渡るデザイナー経験上、こうした反応には正しい対処法がある。

 

俺はこれまでしてきたように、今回もその対処法にガッツリ頼る事にした。

 

笑みを浮かべ、早口でこの言葉を口にしそそくさとその場を後にするのだ。

 

 

「お代は結構でございます」

 

 〜了〜