無職日記 2月3週

【無職日記2月第3週】


【2月14日(日)】小洒落たカフェの前で売り子の美女に「バレンタインですしチョコいかがですかぁ〜♡」と声をかけられた。(自分で自分の為にチョコ買えって事か?!そんな悲しい話があるか!?にしても美人だな……)などと考えてるうちに何だか興奮し、結局チョコを買ってしまった。間違っているとしか言いようがない。


【2月15日(月)】週末に仕込んでいた銘柄を全て利確し、熱帯魚の水槽の底砂が約870袋買える爆益となった。無職になってからというもの、とにかく株が調子いい。友人曰く、「お前は無職の神様に好かれている。無職の神はダメ人間を決して見捨てない」との事。素直に喜べず、真顔になって宙を睨んだ。


【2月16日(火)】働きアリ集団の2割はまったく働かず、働いていたアリが疲れると無気力アリが働き出す交代勤務のサイクルを作っているらしい。これを知りハッとした。俺の現状も『いつか働く為の無職』と言えないだろうか? いずれ交代する日は来るのだ……そう考えたら、本当に働く気がなくなってきた。


【2月17日(水)】スタバで「俺は何かを決断する時、その行動が新聞の一面で報じられる場面を想像するんだ。例えば俺が夜食に手を出すか迷ったとする。夜食を食う自分の記事を想像して恥ずかしく思うなら、その行動は間違っているんだ」という男の話を聞き、ギャルが「何それwwめっちゃメンドーww」と爆笑していた。


【2月18日(木)】電車で隣に座ったギャル達がスマホに映るチェ・ゲバラを眺めて「あーこの人……!!町田の市長じゃーん!?」と叫んでて、キューバ革命以来の衝撃を受けた。


【2月19日(金)】山手線にて女の子が「ひっどぉ〜い!私のこと忘れちゃったのぉ〜!?パイアダルトンなんて変なあだ名付けてたクセにぃ!……そうだよぉ、佐伯だよぉ〜!」とスマホで喋っており、車両全員の視線がパイアダルトンの豊満な胸に集まる事案が発生。


今週の総括


俺は無気力アリ。