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史上最大の戦い 〜終結〜

雑記雑文

ゼロ年代ボクシングの総決算とも言えるメイウェザー×パッキャオの歴史的一戦から1週間。


試合は前回予想でも書いた通りメイがパックをコントロールしきる結果となったが、パッキャオも左ストレートをクリーンヒットさせるなど見せ場を作った。弾け飛びそうな緊張感のある、いい試合だった。


個人的に意外であり最も印象に残ったのが第1R。メイが足を止めてパッキャオの出方を窺う事にかなり驚いた。メイウェザーのああいったスタイルは近年ではほとんど目にしなかったので、ひょっとしてメイはパッキャオ×ブラッドリー第2戦(ブラッドリーが足を負傷し後半は足を止めてカウンター狙いに終始したのだが、パックはこれが結構やり辛そうであった)のように、カウンターで倒してやろうなどと気色ばんでるのかと思ってしまった。


結果的には2R以降はいつもの塩分過多のメイ先生のスタイルに戻るワケだが、初回ラウンドから「俺、カウンター入れたるかんな」みたいな精神的プレスとやる気を見せつけるのは非常に効果的だったのではないか。あれでパックも必要以上に警戒してしまった感がある。大体、判定で遊んでやればいいやのメイ先生があそこまで狙い済ますポーズを取る事自体稀なのだから。さすがは先生、策士であった。


終始パッキャオが前に出続けて手を出していた事もあり、試合後は「パッキャオの勝ちではないか?」という声も多く上がったが、あれは文句なしにメイウェザーの勝利である。ボクシングは前に出続ける事ではなく、有効打の多さを競うスポーツなのだから。あれだけパンチを外されて逆にカウンターをちょこちょこ貰っていたのでは、パックにラウンドを振る事は出来ない。


似たような例で思い出すのは、ちょっと古いけど畑山隆則×ジュリアン・ロルシー戦だ。あの時もフルラウンド前に出てパンチを出し続けていた畑山が判定負けを喫した事に不満の声が上がったが、有効打をより多く当てていたのは終始下がり続けていたロルシーのほうだった(またいけないのは、畑山の積極性をやたら重視してさも勝っているかのように実況してしまう日本のボクシング中継のレベルの低さだ。TBSとかTBSとかTBSとか)。


普段ボクシングを見ない人からすれば最強VS最強の試合なのになんだかすっきりしない一戦だったかもしれないが、あれがメイウェザー先生の芸風なのだから仕方がない。もう本当に仕方がない、としか言いようがないのである。史上誰一人として、メイを捕まえる事は出来なかった。先生の試合を観た後はいろんな事をボヤきたくなるのだが、両者のファイトマネー350億がかかったこの歴史的一戦でも世界中の人間をボヤかせた事であろう……。


先生の発言によれば、俺たちボクスファンが十何年も見続けてきた塩ファイトも次で終了(引退)らしい。ゼロ年代から続いてきた大きな物語が終わり、勇者達にもグローブを吊るす時が近づいている。先生が出す最後の塩、俺は全部飲み干しますよ。頑張れメイウェザー!!!でいきましょう。