6月4日 雑記雑文「音楽史上最高の一曲」

宮崎駿と「の」の関係

「あっるっこぉ〜www あっるっこぉ〜www わたしはぁ〜元気ぃ〜wwwWWww …でも金も住む場所も、無い……」でおなじみのうわべだけ元気な僕ですが、スタジオジブリ、特に宮崎駿監督作品のタイトルには助詞(格助詞)の「の」が使われる確率が異常に高くないか…? なんてことに気づきまして。ちょっとタイトルを挙げてみるんで、プリントアウトして確認してくれませんか? まあ、画面越しに見てもいいのだけれど。


天空ラピュタ
となりトトロ
魔女宅急便

ものけ姫
千と千尋神隠し
ハウル動く城
崖の上ポニョ


どうだろう。まるでそれが決まり事であるかのように、「の」が使われているワケです。「もののけ姫」には助詞は使われてないじゃないかとお思いになられたかもしれないけれど、あれは正確には「もの」の「け姫」であり、主人公け姫の冒険活劇ですよね。別に「魔女が宅急便」でも何ら問題はないのに、あえて「の」が使われているのです。「ハウルが動く城」でも「崖の上がポニョ」でも作品のイメージは変わらないのに、執拗に「の」にこだわり続けている。宮崎駿監督はまさに「の」好きの映画人と呼ぶにふさわしい人物であり、「ゲゲゲの鬼太郎」なんか大好きなんだろうなぁと確信しています。


・音楽史上最高の一曲について

音楽好きが集まってリポビタンDみたいな栄養ドリンクをバケツ一杯に溜めてイッキ飲みしたりすると、テンションが上がっちゃって「史上最高の作品」みたいなことに話が及ぶワケですよ。こっ恥ずかしい話ですよ、俺が選ぶこの一枚、みたいなさ。まあこれ、答えの無い禅問答の様相を呈するのが毎度のことなのだけれど。


で、僕が思うに世界最高の一曲というものは結局のところ環境なり聴く人が置かれている状況で決まるんですよ。20年間のムショ暮らしを終えて外に出てきた人がなけなしの金で富士そばなんかで蕎麦をツルーなんてすすったら、あまりの美味さと日常に帰って来たんだっていう感動で号泣した、みたいな話ってあるじゃないですか。ないですか? まあ、あるんですよ。刑期を終えた後の「富士そば」はほんとヤバイですから。まあ、何食っても美味いんですけどね。


そんな「ムショ後効果」みたいなものがね、史上最高のアルバムってのを決めると思うんです。なんか家族を誘拐されちゃって、犯人に「一千万用意しろ。二千万用意できるならなお良し。あ、ちなみに警察に連絡したら燃やすよ、お前の嫁さん」だとか脅迫されちゃって、「20年待ってくれ…退職金で金は用意できる…」なんてか細い声で答えてその後20年間必死に働くワケですよ。その間にも毎年ハワイだとかパリだとかから誘拐された自分の嫁さんと娘と犯人が写った絵はがきなんかが送られてきて。その度に「家族よ、必ず助けるぞ…!」とか誓って身を粉にして会社員生活を送るんですよ、残り20年間。目指せ退職金。


そんなこんなであまりにも長い時間が流れ、ついに退職をし、犯人に二千万払って家族と20年ぶりに再会して。嫁さんも歳とって娘なんかは立派な女性に変わってて。そのバックで流れてるんですよ。シャ乱Qの「ズルい女」が。もうこんな状況で聴けばそれがその人にとってのベストソングになると思うんです。人生最高の一曲に。二千万払って家族と再会できたときに聴く「ズルい女」、ほんとヤバイですから。



まあ、何聴いても名曲に聴こえちゃうんですけどね。