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レフトは今も、眠らない

「タヌキおじさん、ココナッツを割る」


と、


「ココナッツおじさん、タヌキを割る」



みなさんならどちらを選びますか?


……突然すみません。


実はこれ、小説のタイトルなんです。



最近、僕は小説を書くことを決意しました。

まだ書き始めてはおらず、ちょうど今日、全体の構想が整ったという段階です。


何故いきなり小説を? と、みなさん思われることでしょう。


不思議なもので、小説を書こうと思い至るまでの経緯は自分でも正確には捉えることができていないのです。小説を書いてみたい、という核はたしかに僕の中に存在していたと思うのですが、その核はひどく曖昧な感情の霧みたいなものに四方を取り囲まれており、なかなか姿を見せてはくれませんでした。扇風機を引っ張り出し全裸になって強風を身体に浴びせてもみたのですが、思いつく限りのあらゆる性感帯にピンポイントで風を当てても、核をさえぎる霧が晴れることはなかったのです。


しかし、二週間ほど前の晩、ある野球選手のプレーを見たことにより、僕の中で何かががらりと変わりました。


スイッチが切り替わったとでも表現すればよいのでしょうか、大地が裂けて東京タワーほどの大きさの大仏が地中から現れたと思ったらその大仏も真っ二つに裂け、中からマツコ・デラックスがずるりと生まれ出たような、まるで一つの季節が終わりを告げたかのような新鮮な感覚が僕の身体をかけ巡ったのです。


僕をそんな気持ちにさせた野球選手というのは、元・日本ハムファイターズオバンドー外野手』です。オバンドー選手のプレーを見たことがきっかけとなり、僕の意識は小説を書くことへようやく向けられたのです。


とはいえそのきっかけがなぜ野球であったのか、なぜオバンドー選手だったのか、そのはっきりとした理由はわかりません。たまたまネットで見た動画にオバンドー選手が映っていた……ただそれだけのことです。


その前後で僕がしたことといえば、敬愛するミステリー作家ローレンス・ブロック「ベストセラー作家入門」を読み終えたことくらいで、どう考えてもオバンドー外野手が僕になんらかの影響を与えたとしか考えられないのです。


理由は不明瞭だけれど、これはチャンスだ、と僕は直感しました。


この気持ちが風化してしまわないうちに、小説を、伝えたいメッセージを自分の中から汲み上げる必要があると強く思いました。同時に、ウォーミングアップの必要性も感じました。いくらなんでも素養もなしにいきなり小説を書き進めるなんてできっこないと思ったのです。


そこで僕は、試しにこのブログで掌編をひとつばかりこしらえてみることにしたのです。


そうして出来たストーリーが、前回の「もしも女子高生がドラえもんの声優を真正面から罵倒したら」という記事です。


「イケる……」


あの記事を書き終えたとき、僕はそんなたしかな手ごたえを感じ取りました。もしドラを通して、僕は自分の文体というものをある程度確立することができたのではないかと思ったのです。


さて、ずいぶん長くなってしまいました。話を元に戻しましょう。



始めに書いたとおり僕は小説の構想を練り上げ、試行錯誤の末、自分でも納得のいく物語の枠組みを作り上げました。しかし肝心の小説タイトルをなかなか決めることが出来ず、最終的に2案まで絞り込んだものの、そこではたと足が止まってしまったのです。


その2案のタイトルというのが、冒頭に書いた「タヌキおじさん、ココナッツを割る」と「ココナッツおじさん、タヌキを割る」というものです。


率直に言って、僕にはこの2つのタイトルから1つを選ぶことがどうしてもできないのです。
あらゆる角度から考察しましたが、どちらのタイトルを選ぶことが正しい選択なのか、その判断がつきません。

そこで、できることならば、運命共同体であり僕の身元保証人でもあるみなさんにアドバイスをいただきたいのです。


本来ならばプロットを全て公開した上で判断していただくのが筋だとは思うのですが、プロットの全てをこのようなスケベで俗悪なサイトに掲載してしまうのは僕としても一抹の不安を感じるため、大変申しわけありませんが、あらすじだけを公開させていただこうと思います。


とはいえ、このあらすじだけでも作品のおおまかな概要は伝わるかと思います。


以下が作品のあらすじです。



ひょんなことから「モグラ人間」になってしまった純一は、土に身体を半分埋めた状態で大好きなスピッツを聴く毎日を送っていた。そんな純一の元に蛍光ピンクで全面を塗りつぶされた怪しい手紙が届く。驚くべきことに、その手紙は8年前に廃車にしたトヨタ カローラから送られたものであった……。


一方その頃、静岡の山中で頭部と右腕が切断された男性の他殺体が発見された。

警視庁刑事部捜査第一課の刑事・西岡は、その残忍な手口と死体の左手の甲に刻まれた「レフトは今も眠らない」という文字から、10年前に起きたある事件を思い出していた。


同時刻、居酒屋チェーン店「和民 新宿西口店」にて突如時空間の乱れが発生した。おそらく手羽先に含まれる混合サナスシチンと梅酒の主成分であるイーギス酸が何らかの形で混ざり合ったことが原因で、ベスシチオール度数が異空間内部のケツバット座標軸をねじ曲げて第三亜空間変異、つまりシンセサイザーパラダイムを引き起こしてしまったのだろう。分かり易く言いかえればブホ、つまりブラックホールが生まれたのである。


ブホの中から現れたのは、10年前に静岡で起きたある事件の鍵を握る少女だった。

しかしどういうわけか、少女は右腕を失っていた

和民の店長松崎は、少女の左手の甲に刻まれた「レフトは今も眠らない」という文字を見た瞬間、中学生時代に事故で死んだ友人のことを思い出した……。



土の中の青年、



過去の事件を追う刑事、



ブホを越えてやってきた少女、




和民の店長。





4人の運命が混じり合うとき、10年前に静岡を襲った巨大な悪が、再びその姿を現す……。




と、このような筋立てになっています。



いかがでしょう? 「ココナッツおじさん、タヌキを割る」のほうがよりテーマに合っているかなとも思うのですが、過去に地球が和民の店長松崎の手によって一度滅ぼされていて、現在の松崎は記憶を失っているものの、その正体はネオ・アースからやって来た未来人類であるというくだりなんかは「タヌキおじさん、ココナッツを割る」がぴたりとそのイメージに当てはまるような気もします。



他にも「その内容ならばいっそこういうタイトルのほうがいい!」といった提案でももちろん構いませんので、みなさまからのアドバイスをいただければ幸いです。



本当は小説を書く気なんて微塵もありませんが、


なにとぞよろしくお願いいたします!





終わりになりますが、こんな般若の面が小学校のプールの水面に隙間なくびっしり浮かんでいるようなおぞましいブログにお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

毎回長文となってしまって申し訳ないです……。


来年はもう少しコンパクトな記事を書くよう努力していきますので、
2011年もどうぞよろしくお願いいたします!




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